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平和

原水禁世界大会の報告(14)福島支部からの報告

A保育園の現状

福祉保育労福島支部 A保育園分会 Kさん
 
震災以降、原発の影響で、私たちの保育園では退園児が相次ぎました。
2つある法人内の保育園のうち一つは、福島市内でも線量の高い地域にあり、今年度は4月からずっと定員割れの状態が続いています。
いま福島に残っている親子も職員も、1日も放射能の存在を忘れたことはありません。毎日毎日そのことを気にしながら生活をしなければならない。ストレスはたまる一方です。
 子どもたちは自由に外で遊ぶことができません。大好きだった虫探しも、砂あそびも、葉っぱにもさわることもできず、「これさわってもいい?」と全てを大人に確かめ「ほーしゃのうだからだめなの?」と言います。
 放射能測定器も保育園が独自で設置しました。飼育するザリガニも、プランターに県外産の土を入れて育てたキュウリもトマトも線量を計測してからでないと飼うことも食べることもできません。
 
 保育は、保護者にこの活動をしても良いか(放射能のことを)確認をとらないとすすめられないし、親の意向によっては「プールに入れる子ども」と「放射能が心配だからプールに入れない子ども」というように意見がわかれることもあり、その対応をするだけでも神経をすり減らしています。
 給食では、これまで大事にしてきた「地産地消」ができず、県外のしかもできるだけ遠いところから食材を取り寄せるので、時には葉物野菜がしなびていて、それでおひたしを作ることもしばしばです。

 職員は、神経をすり減らしながらの仕事が終わって家に帰り、今度はわが子のことも放射能から守り、自分たちが食べるものにも気を使います。お金もかかります。
 早く除染がすすんで、放射能を気にしなくても良い生活が戻ることを望みます。
 

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