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平和

原水禁世界大会報告(11)

明るい未来を創っていくこと

城東支部 こばとの森保育園分会                  
近藤 永都子
(金町学童保育クラブ指導員)

「今日、全国で一番暑い所はどこでしょう?」と広島に着くなり、東京にいる主人からメールがありました。「それは・・・広島です!」との事。明後日は67年前に広島に原爆が落とされた日、その日も今日のように暑い日だったのでしょうか?
昨年の長崎で行なわれた世界原水爆禁止大会に引き続き、今年も広島の原水禁に参加をさせて頂きました。2度目の参加にあたり、昨年感じた思いを再び実感する事を決めて私は東京を発ちました。

昨年、私は、長崎の地に立って、本気で怒る事の大切さを感じて涙が出ました。
原発に対して、原爆に対して、なんでこんな事をするんや!許さん!絶対に2度とこんな事をさせてはいけない!と声に出して言う事が出来ました。私は【怒り】の大切さを知り、これからもずっと原爆や原発に対して、怒って生きていくと決めて長崎を後にしました。
それから1年が過ぎました。同じ思いを持った仲間と情報交換をしたり、デモに参加をしたり、駅で署名活動をしたりと微力ながら出来る事をしてきたつもりですが、正直な所、段々と怒りが薄れ、日常に埋もれていく自分がいました。
原発反対と叫ぶ人達が増えて、情報もたくさん聞こえてくるにも関わらず、自分の気持ちはリアルではなくなっているように感じていました。
やはり、私は人事と思っているんだなぁと落ち込む事もあり、思いを継続していく事のむずかしさを感じていました。「今年も参加させてもらおう」と手をあげたのは、そんな背景もあったからです。

当日、広島の街は、たくさんの人であふれていました。私は、今年も【動く分科会】に参加し、原爆の遺跡をガイドの方と回りました。本に載っていない当時のお話を聞きながら、遺跡を巡る分科会。昨年は、ガイドの方のお話を何かの秘密を聞くように神妙に聞いていました。巡りながら、涙が出た事を覚えていたので、今年の分科会は、どう感じるのかなぁと考えながらその日の朝食を食べました。
朝から始まった分科会、帰宅後の報告で使うビデオを撮りながら、ガイドの方の表情を追っていた時に気がつきました。「あ!笑顔だ。始終、笑顔でお話されている」と。ガイドさんは、常に明るく、大きな声ではっきりと遺跡の説明をされていました。「過去にこんな悲惨な出来事がこの地であった事を忘れないで下さい。2度と再び、このような事が起こらないように、67年前に起こった出来事を覚えていて下さい」と笑顔でお話されていました。その姿から過去の事を大事に胸にしまい、明日に向かってやっていく。明るい未来を作っていく。そのパワーを持って生きていく姿勢を学びました。
明るく、パワーを持って伝えていく事!
これからやっていく事がはっきりし、すっきりした思いで私は帰宅の途に着きました。

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