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平和

原水禁世界大会報告(2)

原水禁世界大会に参加して・・・

 南多摩支部こぐま保育園分会 
 細田 玲以

私が原水爆禁止世界大会へ参加したのは、今回で2度目でした。1回目は3年前、長崎大会へ参加しました。広島に着き、最初に目にしたものは、原爆ドームでした。写真では何度も目にしている原爆ドームですが、実際に生で見ると、様々な思いがこみ上げてきました。まず感じたのは、原爆の恐ろしさでした。建物がこんな状態になってしまう爆風ってどんなものなんだろう、それが人に向かってきて、どんなに痛かっただろう、どんなに熱かっただろう、どんなに苦しかっただろう、どんなに辛かっただろう・・・、考えているとすごく胸が痛みました。そして次に感じたことは、戦争が終わって67年も経っているにもかかわらず、原爆ドームがそのままの形で残っていることへの驚きと、言葉の表現が正しいかわかりませんが、「ありがたいな・・」という思いでした。

私は戦争体験したことがありません。今日本で生活している多くの人が私と同じだと思います。被爆者の方から被爆体験を聞くこと、それも「戦争」「世界平和」を考えるために大切な1つのきっかけです。けれど聞くだけでなく、実際に自分の目でこの原爆ドームを見て、戦争について感じ、考えることもとても大切なことだと思いました。そのきっかけとなる原爆ドームが今でも建っていることは本当にすごいことであるし、そういった考える機会を与えてくれる、大切なものだと思いました。被爆者の中にはこの原爆ドームを見て、心が痛まれる方も多いと思います。しかし、それでもこの原爆ドームを残こしてくれていることに本当にありがたいと思いました。そしていつまでも残していきたい、残していってほしいと思いました。

世界大会では、たくさんの方々からお話を聞きました。その中でも、青年交流集会でお話を聞いた川田忠明さんのお話がとても印象的でした。川田さんは会場にいた人にいくつかの質問をなげかけました。1つ目は、「今のあなたが67年前の8月4日にタイムスリップしたならば、なにをしますか?」という問いかけでした。私は、「多くの人に原爆が投下される事実を伝え、たくさんの人を助けたい」と思いました。会場にいた人からも、「放送などを通してたくさんの人に知らせる。」「食料の確保をする。」などの多くの意見が出されました。どれも納得し、原爆投下までの2日間、やらなければならないことがたくさんあると思いました。そして、もしできることであれば67年前の人たちに伝え、助けたいと強く思いました。
 2つ目の問いかけは、「67年後の今、8月6日にあなたが被爆者にできることは何ですか?」というものでした。この質問に対して私は考えが出てきませんでした。川田さんは会場で、「67年前生きている人に対しやるべきことはたくさんある。しかし、67年後の今、被曝して亡くなった方に対し、できることは限られている。その中で私たちが今できることは、被曝され亡くなった方1人ひとりが、なぜ、どのように亡くなったかを考え『悼む』ことだ」と言っていました。
 原爆投下から67年後の2012年8月6日午前8時15分。私は平和式典へ参加し黙とうを捧げました。黙とうの時に鳴らされた鐘の音は、とても胸に響きました。そして、戦争・核兵器のない未来を実現させるために、今自分にできることをこれからも行っていこうと思いました。
 

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